訪問診療とは何か
訪問診療とは、医師が定期的にご自宅を訪問して診察・治療を行う医療サービスです。体調が悪くなってから呼ぶ「往診」とは異なり、月2回程度の定期訪問を基本としながら、必要に応じて臨時の対応も行います。
医療的ケア児の場合、病院に連れて行くこと自体が大きな負担になります。訪問診療はその負担を減らしながら、在宅での安全な療養を支える仕組みです。
訪問診療の医師は、具体的に何をするのか
1. 医療的ケアの管理と指導
気管切開・人工呼吸器・経管栄養など、お子さまが必要とするケアを直接確認・管理します。
気管切開の管理
気管カニューレの状態確認・定期交換を行います。自宅でのケア手順をご家族と一緒に確認し、緊急時の対応を計画します。
人工呼吸器の管理
呼吸器の設定が適切かどうかを診察のたびに確認します。機器メーカーの担当者とも連携し、設定変更が必要な場合はその場でただちに変更します。
経管栄養の管理
胃瘻(PEG)やNGチューブによる栄養管理の確認・指導を行います。体重の変化に合わせた栄養量の調整も訪問時に行います。
吸引ケア
口腔内・気管内吸引の手技をご家族が正しく行えるよう指導します。
2. 処方・薬剤管理
定期的な処方箋の発行を訪問時に行います。体調変化に応じた薬の追加・変更も、わざわざ病院に行かずに対応できます。
3. 多職種との連携
訪問看護師・リハビリスタッフ・相談支援専門員など、お子さまに関わる支援者と情報を共有します。ICTを活用して連絡が取れる体制を整えています。
4. 病院・主治医との連携
入院中の主治医や退院調整の担当者と情報を共有します。急変時には適切な病院への紹介・受診の調整も行います。
訪問診療医として「PICU専門医」がいる意味
一般的な訪問診療医が対応できないケースとして、気管切開や人工呼吸器の管理があります。これらは集中治療室(ICU/PICU)で扱う高度な医療であり、経験のない医師には対応が難しいのが現実です。
スマイルクリニックでは、小児科専門医・集中治療専門医の資格を持つ院長が直接訪問します。NICUやPICUで重症の子どもたちを診てきた経験を在宅でも活かすため、どれほど重症度が高いお子さまでも受け入れています。
訪問診療を始めるタイミング
入院中から相談できます。退院が決まる前の段階で連絡いただければ、退院前カンファレンスにも参加します。在宅での療養環境が整っているか、医師の立場から確認することで、安心して退院を迎えられます。
まとめ
医療的ケア児への訪問診療で、医師は以下を担います。
- 気管切開・人工呼吸器・経管栄養などの定期的な管理と指導
- 処方・薬剤管理
- 訪問看護・リハビリ・病院との多職種連携
「在宅でどこまで対応できるか」は、担当する医師の専門性によって大きく変わります。ご不安な点はまずお気軽にご相談ください。
スマイルクリニック(神戸市東灘区)は、医療的ケアが1つ以上あるお子さまを対象に、神戸市・芦屋市・西宮市・尼崎市で訪問診療を行っています。
